Xin Chao HANOI

主人の転勤でベトナムへ引っ越すことになりました。ベトナムでの生活情報をちょこちょこ書いていきます。

*老若男女に愛されるベトナムの伝統衣装【ÁO DÀI 】アオザイを初めて着た日*


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主人の会社のベトナム人女性ドゥンさんと出会ったのは約3年前。

20歳を超えるお子さんが2人いるママで、私がハノイに引越してから時々一緒にご飯を食べたり、あらゆる面でサポートしてくださっている方です。

 

そんなドゥンさんから、先日「アオザイ屋さんに行くから一緒に行きましょう。」と連絡が。車で家まで迎えにきてくれて、連れてきてくれたのがこちらのお店。

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【TỔNG KHO ÁO DÀI THIÊN AN】72 Ng. 43 Đ. Cổ Nhuế, Cổ Nhuế, Từ Liêm, Hà Nội

ドゥンさんは近々アオザイを着て写真を撮りに行くらしく、私に「一緒にアオザイで写真を撮ろう」と誘ってくれました。
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えーー♡なんて素敵なお誘い。

ただ「2日後に撮影する」と聞いて、大感激だけどもう少し準備をしたかった(笑)

ダイエットはおろか、ヘアカラーやネイルなどする時間もなさそう。

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アオザイは日本でいう浴衣や着物のようにベトナムで愛される伝統衣装です。子供も男性も誰でも着られて、ベトナム人の生活に昔から寄り添ってきたアオザイ

ドゥンさんは15着持っているとのこと。(すごい♡)

私は恥ずかしながらアオザイの知識も乏しいまま来てしまったので、ドゥンさんに身を委ねることに。

「好きなアオザイを選んで。好きな色は?」

と聞かれて、早速アオザイ選びスタート。
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この日、初めてアオザイショップに入りましたが、すごい数と色、柄があるのですねーー。

あんまり派手なのは好みじゃないから、シンプルなのが好きだと伝えたけど、派手なのばかり勧めてくるドゥンさん(笑)
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ピンクの花柄ばかり持ってくるドゥンさんが可愛い(笑)ベトナムでは明るくて派手な色が好まれるみたいですね。
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色々見せてもらって、柄よりもシンプルな「白の無地」がいいと伝えて、最終的にこの2つに。f:id:A-hanoi:20221120133210j:image

右側のレース柄も可愛かったけど、鏡で合わせるとちょっと甘すぎたので左のシンプルなものを選びました。

これについていた白のパンツをセットで購入することに。

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【無地ホワイトアオザイ】270k(¥1,520)

【無地ホワイトパンツ】100k(¥600)

お会計の時に、なんとドゥンさんが支払ってくれてました。しかも黒のパンツと、ブルーのアオザイも一緒に購入してプレゼントしてくれました。

 

お金を渡そうとしましたが、最後まで受け取ってくれず「あなたの人生の初めてのアオザイだから、プレゼントさせて欲しい。」と言ってくれました。

嬉しいー…。

初めてのアオザイは特別なものなのだと実感。
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買ってもらったアオザイはこんな感じで、本当に無地のシンプルな白。素材表記がなかったので定かではありませんが、透け感があって伸縮性があるのでおそらくポリウレタンとポリエステル配合の素材だと思います。
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ドゥンさんに、洗濯機ではなく必ず手洗いで。撮影の前日にアイロンをするように言われました。

背中の下の方までガバッと開くので、着る時はかぶるのではなく、ここに足を入れて下から持ち上げて着るのだそうです。
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スカートの部分は横にスリットが入っていて、少し腰の部分の肌が見えます。生地は前と後ろで薄い生地が二枚重ねになっていました。

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パンツはウエスト部分が少しゴムで、ファスナーが前にひとつ。

初めてアオザイを着てみての感想は、

ストレッチが効いてる!

 

ベトナム航空のCAさん達のアオザイ姿は、カチッとしていて「痩せていないと着れない服」というイメージが強かったのですが、そんなことないみたいです。

意外です。

 

伸縮性があって伸びますし、お腹が隠れるデザインなので想像以上に着やすい。

ただ生地によっては透け感が強く、ほぼ透けます。綺麗に着こなすにはベージュのインナーが必須ですね。

伝統を壊さないように着こなしたいので、当日合わせる靴などどんなものがいいかドゥンさんに写真で見せてチェックしてもらいました。

 

2日後の朝、「アオザイを着用した状態で待っていて」と言われ、家まで車で迎えにきてくれたドゥンさんに最初に連れてきてもらったのはこちら。

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【P. Phan Đình Phùng】

Quán Thánh, Ba Đình, Hanoi

ここで、撮影時に手に持つお花を買うそうです。

へーー♡お花は必須なんですね。

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カスミソウや蓮の花束など3つの花束を購入。

「そんなに3つも花束いるの?」と思いましたが、交換しながら一緒に使うみたいです^^

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私はドゥンさんと2人でスマホで撮り合いっこするか、もしくは友達に撮ってもらうのかと思っていたのですが「プロのカメラマンを呼んである」

と言うドゥンさん。

カメラマンさんと合流して、ここで撮影開始。f:id:A-hanoi:20221121153525j:image

え?ここで?

正直「こんな人もバイクもすごいごちゃごちゃの道で?」と思ったのですが、ここはハノイで有名な撮影スポットの1つなんだそう。f:id:A-hanoi:20221121183034j:image

アオザイ撮影されてるベトナム人女性がたくさんいました。

そして出来上がった写真はびっくりする程、雰囲気のあるハノイの街角の一枚となっていました。

さすがプロだなぁと思いました。

 

その後、車で20分程移動して向かったのは、近くの川沿いのフラワーガーデン。

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【BãiĐáVườnHoaSông Hồng】フラワーガーデンNgõ 264 Âu Cơ, Nhật Tân, Tây Hồ, Hà Nội 100000

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緑が多く、木や花がたくさん。こんな場所が近くにあったなんて。まるでダラットみたい^^
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ここにもアオザイ姿のベトナム人女性が沢山いました。

このフラワーパークには試着室まで置かれていて、そこで着替える事ができるようで、ほとんどの方が何着ものアオザイを持参されて何パターンも撮影されてました。椅子や鏡もあり、プロのヘアメイクさんにメイクされてる方も。

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この日、私が着用していたシンプルな白のアオザイに黒いパンツスタイルは、伝統的なコーデらしく同じようなスタイルの方を何人も見ました。
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ドゥンさん曰く、昔は白のアオザイは学生が着るものだったようで、白いパンツは未婚者、黒いパンツは既婚者などと言われていたそうです。f:id:A-hanoi:20221121154134j:image

今の時代は、そこまで関係なく好きな色を着る人が多くなっているとのこと。

朝から髪をまとめていた私に「髪はおろして」と言うドゥンさん。「髪はまとめない。それがトラディショナルな着こなしだ。」と教えてくれました。f:id:A-hanoi:20221121161224j:image

この日ドゥンさんが真っ先に選んだお花は【Cúc họa mi】と言い、ベトナムではアオザイに持つ花として選ばれることが多いんだそう。洋菊?日本にもある可愛いお花ですね。
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撮影している時に、私達の花束を見て「貸してください」と何人ものベトナム人が声をかけてきました。

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花束を持ってない人達に、何度もドゥンさんは自分の花束を持って行ってあげてました。

写真を撮るときに花束を手に持つのが文化の1つでもあるんだなーと思ったし、行く場所で出会う人達は皆他人だったとしても、すぐに会話して仲良くなってお互いに協力的に動いていて、何だか温かいものを感じました。f:id:A-hanoi:20221121162233j:image

若い女の子グループが、お婆ちゃんグループの写真を一生懸命撮ってあげてる姿とか、見ていて心が温まりました。

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こんな感じで、私の初めてのアオザイを着た日は終わりました。

 

伝統的なアオザイを着るという思い出だけじゃなく、ベトナム人アオザイを大切にする愛国心に触れられた気がして、とても心に残る思い出になりました。

 

翌日、送ってもらったデータを見るとさすがプロ!!!と思う写真の数々。

バイクの行き交うごちゃごちゃの道でも、プロが撮るとこんな写真に。すみません、私です。

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すごーい。フォーカスかかっててお洒落ですね〜。f:id:A-hanoi:20221203102543j:image
こちらはドゥンさん。さすがベトナム人アオザイの着こなしが様になっていて、本当に綺麗でした。

 

ドゥンさんはこの日、私のアオザイに合わせて「白アオザイ×黒パンツ」スタイルで来てくれました。

「身長を合わせるために高いヒールを履いてきた^^」と言うドゥンさん。

お揃いのアオザイで撮った2ショットは、私のハノイでの永遠の思い出になりました。
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2人で話したり笑ってる写真が沢山あって、見返すとほっこり温かい気持ちに。

いつかベトナムを去る日が来ても、この写真を見るたびにこの日の事を思い出せそう。

 

フォト撮影の料金をドゥンさんに聞いたのですが、プレゼントだと言って最後まで値段を教えてくれませんでした。

 

こんな素敵なサプライズをしてくれたドゥンさんに、お礼に私から今度『日本の浴衣』をプレゼントする約束をしました。

「本当?😳♡」

と、とっても目を輝かせて喜んでくれたので、次に日本に一時帰国する時には絶対に購入してこようと思います^^

 

アオザイフォトをやってみたい方にとっては、撮影料金などあまり参考にならない記事になってしまいましたが最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

また明日に続けます。